日本百名山の一つとして知られる雨飾山は新潟県と長野県の県境に位置し、山頂からの360°の展望は素晴らしく、1963mの標高ながら、近年は多くの登山者が訪れます。天候に恵まれれば、日本海を望むこともできます。
山頂に祭壇を祭り、雨ごい祈願したことが名前の由来と伝えられています。昔は「あまかざり山」と呼ぶほかに、「あらすげ山」とも呼ばれていました。また、書き方も「天錺山」や「両粧」と書いてある古書もあります。「両粧」と書くのは新潟県側からみると2つのこぶが近くの山の上にのっていることから名づけたものだとか。またこの山は糸魚川の漁師たちが海に出た時の目標にもなっていたそうです。
お車のお客様は雨飾荘よりお車で約10分の雨飾高原キャンプ場そばの駐車場にお車をお止めください。
ここにトイレと休憩舎があり、登山届も出せます。道中にはトイレはありませんので、ご注意ください。
準備ができたら、わきの登山口から登り始めます。
400mごとにある標識を目印に進みます。
ご覧のような標識は11枚あるので、行程は片道4.4Kmです。いい目印になりますね。
登り始めは山からのせせらぎ(岩魚が泳いでます!)に沿って平たんな道が続き、ブナの原生林の中の急坂を登ります。~2/11
木の根が網の目状に入り組んでいます。濡れると滑りやすいので、特に下りは注意が必要です。 ~4/11
やがて視界が開けてブナ平にでます。ブナの原生林に囲まれてしばし深呼吸です。 ~5/11
この先に登山道唯一の携帯トイレのブースがあります。
きれいにお使いください。平坦な道を過ぎると、急な下り坂になります。そこを下りきると、荒菅沢に出ます。 ~6/11
ここで休憩を取る登山客が多くいらっしゃいます。しばし休憩して、ここからの急な登りに備えてください。
ここから約1キロほどが行程の最大の難所です。はしごやがれ場もあり、一歩一歩確実に歩を進めてください。 ~8/11
横風も時に強いガレ場の難所を抜け、急登が終わると、笹の林が広がる笹平に出ます。 ~9/11
稜線は夏にはお花畑となり、高山植物が登山者の目を楽しませてくれます。笹が高い時期は足元が見えづらくなりますので、注意してください。
やがて最後の急坂になります。ここまでくればあと少しです。 ~10/11
振り返ると笹平の稜線がまるで「雨飾山の女神」のように、その美しい横顔を見せてくれます。
登り切った先は、頂上です!お疲れ様でした!
晴れた日には360度パノラマの景色が楽しめます!
新潟県糸魚川市から日本海まで眺望できます!
下りは膝に負担をかけないよう、慎重に安全に下山してください。お疲れ様でした!
紅葉の時期の雨飾山は特に1年で一番華やかな季節です!例年の雨飾山の紅葉情報はこちらからどうぞ。
雪解けから紅葉にかけて様々な高山植物が登山者の目を楽しませてくれます。
雪解け~6月ごろ…ミズバショウ、カタクリ、ショウジョウバカマ、リュウキンカ、イワカガミ、サンカヨウ、キヌガサソウ、シラネアオイ、ニリンソウ、マイヅルソウ、ハクサンイチゲ、グンアイフウロなど
初夏~8月ごろ…アカモノ、ガクアジサイ、シナノオトギリ、ギンリョウソウ、ズダヤクシュ、ハクサンコザクラ、オオバギボウシ、エンレイソウ、ギョウジャニンニク、ハクサンチドリ、ヨツバシオガマ、ゴゼンタチバナなど
~9月ごろ…エゾシオガマ、オオヤマリンドウ、ウサギギク、トリカブトなど
例年10月は1年のうちで最も登山者が訪れる紅葉シーズンです。例年10月初旬頃、山頂付近から徐々に始まった紅葉が荒菅沢辺りまで下りてくると、まさに錦秋の装いです。ブナやナナカマドなどの紅葉のトンネルをくぐり抜けながらの登山は格別です。